ウォーターサーバーは衛生を保つために定期的なメンテナンスが必要です。
しかし、最近はサーバー内にクリーン機能が搭載されたメンテナンス不要の機種が増えてきました。
クリーン機能とは一体どんなしくみなのでしょうか?
本当に業者によるメンテナンス無しで衛生が保たれるのでしょうか?
そこで今回は、ウォーターサーバーのクリーン機能のしくみと、クリーン機能が搭載されたおすすめの機種をご紹介します。
目次
ウォーターサーバー内に雑菌が繁殖する2つの原因
せっかく安全で美味しい水を購入しても、ウォーターサーバーが不衛生では意味がありませんよね。
サーバー内に雑菌が繁殖する主な原因は2つあります。
【1】ウォーターサーバーの水は劣化しやすい
ウォーターサーバーの天然水やRO水は、水道水のように塩素消毒されているわけではありません。
一度雑菌が侵入すると繁殖しやすいため、開封後はできるだけ早めにのみきりましょう。
【2】給水口にホコリや雑菌が付着しやすい
冷水・温水を出す給水口部分は常にむき出しの状態になっているので、空気中のホコリや手の雑菌が付着し、繁殖する恐れがあります。
【1】も【2】も避けられない問題ですが、ウォーターサーバー内部のメンテナンスを行うことにより、衛生を保つことができます。
メンテナンスの有無はメーカーによって異なる
ウォーターサーバーのメンテナンスの有無は、メーカーによって異なります。
メンテナンスを行うメーカーと行わないメーカーの違いは、雑菌が繁殖しづらいサーバーを採用しているかどうか?という点です。
必ずしも「メンテナンス無し=不衛生」というわけではないのでご安心ください。
では、具体的にどのような方法が取られているのか解説いたします。
メンテナンス有り=ウォーターサーバーの交換・点検を行う
(出典:アクアクララ)
定期的にメンテナンスを行うメーカーでは、使用していたウォーターサーバーを回収し、検査済みのウォーターサーバーと交換してもらえます。
主要メーカーでは「アクアクララ」や「クリクラ」が該当します。
メンテナンスのペースや費用は以下の通りです。
メーカー | アクアクララ | クリクラ |
---|---|---|
メンテナンスのペース | 年に1回(機種によっては2~3年に1回) | 年に1回 |
内容 | メンテナンス資格を持った専任スタッフが担当 | サーバーを回収してメンテナンスを実施 |
費用(税込) | 「あんしんサポート料」として月々1,100~3,300円を支払う(金額は機種によって異なる) | 「あんしんサポートパック」として月々460円を支払う |
アクアクララでは自社基準の「洗浄メンテナンス資格」を取得した専任スタッフがメンテナンスを実施しています。
細かいパーツを分解して1つ1つ丁寧に洗浄し、傷んでいるパーツは新品と交換します。
そして組み立て後の動作チェック、サーバー内部と外部の洗浄、Agプレートの挿入などを行ったうえで自宅に届けられます。
費用はかかりますが、サーバーが清潔になるのはもちろん、動作の不具合も定期的にチェックしてもらえるので安心して使用し続けることができますね。
メンテナンス不要=クリーン機能&ワンウェイ方式を採用
メンテナンス不要のメーカーでは、“自動クリーン機能” を搭載したサーバーや、ワンウェイ方式のボトルを採用している場合が多いです。
主要メーカーでは「コスモウォーター」「プレミアムウォーター」「フレシャス」などが該当します。
自動クリーン機能とは
ウォーターサーバーの内部を自動的にメンテナンスしてくれる機能です。
しくみはメーカーによって異なりますが、タンク内の温水を循環させて熱殺菌したり、殺菌効果のある紫外線(UV)を照射したりして、衛生環境を守ります。
ワンウェイ方式のボトルとは
ウォーターサーバーの水の配送方法は「リターナブル方式」と「ワンウェイ方式」の2パターンに分かれており、方式によってボトルの作りも異なります。
ワンウェイ方式のボトルは柔らかい素材で、水を使用するごとにボトルがどんどん圧縮されていくので空気中の雑菌が入りづらいしくみになっています。
リターナブル方式とワンウェイ方式についてもっと詳しく知りたい方は、こちらの記事をご覧ください。
ワンウェイ方式とリターナブル方式の違いとは?どんな人におすすめ?
日常的なセルフメンテナンスは必須
メンテナンスの有無にかかわらず、サーバー外部のセルフメンテナンスは行う必要があります。
セルフメンテナンスとは、日常的に行う簡単なお手入れ(清掃)です。
ボトルの差込口、給水口、受け皿などの水分やホコリ汚れを清潔なふきんで拭き取ります。
セルフメンテナンスの方法や頻度についてはこちらの記事をご覧ください。
ウォーターサーバーはセルフメンテナンスが必要!方法と頻度を紹介
- 定期的なメンテナンスを実施するメーカーでは、1年に1回程度の周期でウォーターサーバーの回収・交換を行う
- 定期的なメンテナンス無しのメーカーでは、ウォーターサーバー内に自動クリーン機能を搭載したり、ワンウェイ方式のボトルを採用したりしている
- セルフメンテナンス(サーバー外部の日常的なお手入れ)は必ず行う
自動クリーン機能搭載のウォーターサーバーを紹介
ここからは、自動クリーン機能が搭載されているおすすめのウォーターサーバーをご紹介します。
コスモウォーター「Smart プラス」
(出典:コスモウォーター)
「Smart プラス」という機種では、コスモウォーター独自の特許技術「鮮度キープシステム」により天然水の鮮度が守られています。
また、サーバー内部に「Wクリーン機能」を搭載しているので、最後の一滴までおいしい水を楽しむことができますよ。
Wクリーン機能とは
(出典:コスモウォーター)
「クリーンエア」と「クリーンサイクル」という2つのクリーン機能のことを指します。
クリーンエア | タンク内に取り込むわずかな外気も、独自特許技術でしっかりクリーン化。 雑菌の侵入を防ぎます。 |
---|---|
クリーンサイクル | 48時間ごとに熱水を自動循環させ、サーバー内をクリーンな状態に保ちます。(smartプラスのみ搭載) |
(出典:プレミアムウォーター)
「cado×PREMIUM WATERウォーターサーバー」と「amadanaウォーターサーバー」という機種には “加熱クリーンシステム” が搭載されています。
また、「cado×PREMIUM WATERウォーターサーバー」の冷水タンクには外気を取り込みにくい構造を採用しています。
さらに独自のPET素材のボトルもお水が減るごとに収縮するため、外気が入りにくく、空気中の雑菌による汚染の心配を低減してくれます。
加熱クリーンシステムとは
(出典:プレミアムウォーター)
温水タンクのお湯を冷水タンクに循環させて、約70℃の状態を約2時間維持することにより、タンク内を熱殺菌して清潔に保ちます。
このクリーンシステムは開始から終了まで約4時間かかり、作動中は冷水・温水ともに利用不可のため、外出前や就寝前に行いましょう。
フレシャス「dewo」「Slat」
(出典:フレシャス)
「dewo」「Slat」という機種には “オートピュアキープシステム” と “フレッシュモード” という2種類のメンテナンス機能が搭載されています。
オートピュアキープシステム、フレッシュモードとは
(出典:フレシャス)
オートピュアキープシステム | サーバー内のお水を循環させて清潔に保つ機能です。 5日に1回自動で作動します。 |
---|---|
フレッシュモード | 温水をサーバー全体に循環させることで、温水・冷水の滞留を防ぎ、ウォーターサーバー内部をクリーンな状態に保つ機能です。 30日ごとの目安で自動で作動します。 |
フレシャス「dewo mini」「SIPHON+」
(出典:フレシャス)
「dewo mini」「SIPHON+」という機種には業界初の “UV-LED殺菌方法” を採用しています。
UV-LEDとは
(出典:フレシャス)
殺菌効果のある紫外線を出す発光ダイオードです(特許出願中)。
サーバー内部にこの紫外線を定期的に照射することにより、天然水を新鮮な状態に保ちます。
動作中も冷水・温水ともに利用可能ですよ。
まとめ
ウォーターサーバーの水は殺菌成分が入っていない分、水道水に比べて雑菌が繁殖しやすいです。
しかし、専任スタッフによる定期メンテナンス、またはウォーターサーバー内の自動クリーン機能によって衛生を保つことができます。
さらに日常的なセルフメンテナンスも欠かさず行えば、より安全で美味しい天然水やRO水を楽しめますよ。